水晶山の自然を守り育てる活動
貴重なハシドイの群落と風穴群の保護活動が実り天童市の天然記念物に指定されました。
平成27年8月3日付けで「水晶山の風穴群とハシドイの群落が
天童市指定の天然記念物になりました。
保全活動は継続あるのみです。
ハシドイは北方性の寒冷地植物で、氷河期に地球の寒冷化にとも
ない、日本列島を南下し、河畔や渓畔に住み着いたと言われてい
ます。
その後氷河期が後退し、日本列島の温暖化が進み、南下したハシ
ドイはほぼ絶滅してしまい、気候的地形的に生存が許された極一
部の場所に限って生き残ったと言われています。
水晶山のハシドイは、水晶山の西斜面の麓の谷間で、小川のすぐ
そばの極限られた場所に群生しています。
この小川沿いに2,300㍍ほどの渓畔地帯が広がっています。
現在樹齢50~60年の杉林になっていますが以前はハシドイの好
む渓畔林でした。この渓畔林地帯こそ南下したハシドイの生育地
であったと思われます。
それが地球の温暖化にあい、この渓畔林地帯のハシドイも絶滅の
危機にあいますが、たまたまこの渓畔地帯の一角が岩塊が重なり
合った通称ガラバで風穴があったため、これに巡り合ったハシド
イだけが、生き残ることができたと見られています。
それが水晶山のハシドイで。
長年の保護活動によって、現在のような群落に育った、極めて珍
しい貴重なハシドイです。
◇ 花の観察会
平成27年6月17日花は満開でした。
参加者は天童市教育委員会の方、山口地域
づくり委員会の水晶山に親しむ部会会員と
地元の方。天童市野草と親しむ会のメンバー
など27名。
初めて花を見る人もおり、佐藤定四郎先生の
説明に興味深く耳を傾けていました。